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2022年に当ギャラリーで開催したLina Sun Parkとの二人展を覚えていらっしゃいますでしょうか。ニューヨークを拠点に活動するDavid Brandon Geetingによる、まさに傑作と呼べる写真集「The Marble」が到着しました。
本作では、Davidが写真表現の幅を大きく広げ、時に滑稽さすら感じさせる独自の世界を描き出しています。商業写真のようなツヤのある質感やファッション的な演出、ストック写真の無機質さ、そしてアマチュア写真の独特な違和感が混ざり合う中で、彼ならではの表現が形作られています。
その結果、洗練されつつも不可解な物語性を持つ、ユーモアと温かさを兼ね備えた一冊となっています。
Davidのキャリアは、2011年にSchool of Visual Artsを卒業後、2012年にスタートしました。ジュースバーで働きながら写真を撮り、Tumblrに投稿した作品が注目を集め、商業写真やファッションの分野へと活動を広げていきます。
こうした経験を背景に、彼の制作はイメージの境界を横断するように発展していきます。そのアプローチは「The Marble」にも引き継がれ、混沌とコントロールのあいだにある緊張感が軽やかに表現されています。日常的なものが登場人物のように立ち上がり、色や質感が感情をほのめかすなかで、物語の論理よりも視覚的なリズムが印象的に響く構成となっています。
本作は、静かな場面では生きることへの問いを投げかけ、ユニークな場面では蟻の視点で世界を見るような発想も盛り込まれています。
序文は、Davidがアーティスト写真を手掛けるミュージシャン Caroline Polachekが担当。David同様、表面や感覚、現実と虚構の境界に関心を持つ彼女の視点が、本書の世界観をさらに豊かにしています。
写真が自らの制約や自我を手放したとき、どんな世界が現れるのか...。その結果、鑑賞者は奇妙でありながら美しく、そして心に優しい世界を目の当たりにすることになるでしょう。ハイパープッシュ。
180ページ / 22.5 × 28.8 × 2.3cm / Hard cover / Published by TBW Books
David Brandon Geeting | デイヴィッド・ブランドン・ギーティング
ニューヨークを拠点に活動する写真家。ジャンルに捉われない表現を通じて、静けさと異質さが同居する独自の世界観を生み出している。近年はPost Malone × CrocsやHelmut Lang、Marc Jacobsのビジュアル制作、さらにOneohtrix Point NeverやCaroline Polachekのアーティスト写真を手がけるなど、その革新的なスタイルで多方面から注目を集めている。
@davidbrandongeeting
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